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世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」について

那智大瀧

神話の時代から神々が鎮まる特別な地域と考えられていた紀伊山地。 起源や内容を異にする「熊野三山」、「高野山」、「吉野・大峯」の三つの霊場とそこに至る「参詣道」が生まれた。

登録資産紹介

熊野三山

三山一社

個別の自然崇拝に起源をもつ「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の3社と、神仏習合の過程で熊野那智大社と密接な関係を持つ「青岸渡寺」及び「補陀洛山寺」の2寺からなる。

熊野三山

高野山

標高800mの山上盆地に、弘法大師空海が開いた宗教都市。
真言密教の根本道場として空海が創建した「金剛峯寺」をはじめ、山下にあり高野山町石道で結ばれる「慈尊院」「丹生官省符神社」「丹生都比売神社」から成る。

高野山

画像:金剛峯寺

熊野参詣道

画像:熊野参詣道

「熊野古道」とも呼ばれている、熊野三山への参詣道。
京から紀伊半島西岸を進む紀伊路は、山中を進む「中辺路」と海岸沿いの「大辺路」に分岐。
熊野三山と高野山の両霊場を最短距離で結ぶ「小辺路」、伊勢神宮から熊野に向かう「伊勢路」の、三つの経路が開かれた。

熊野参詣道

高野参詣道

高野参詣道は、参詣者の出発地点に応じて複数の経路があった。
1)金剛峯寺北側の紀ノ川から高野山に至る経路
2)東側の吉野と高野山を結ぶ大峰道
3)南側の熊野本宮大社や熊野参詣道中辺路方面と高野山を結ぶ経路
4)霊場高野山を囲繞する女人道の四つの経路
に大別できる。
このうち、山麓の紀ノ川から高野山へ向かう参詣道及び高野山を囲繞する女人道が構成資産として登録されている。

高野参詣道

画像:高野参詣道

吉野・大峯

画像:吉野・大峯

標高千数百メートル級の急峻な山々が続く修験道の聖地で、紀伊山地の脊梁である大峰山脈のうち青根ヶ峯までを「吉野」、以南を「大峯」と呼ぶ。
山岳での実践行を重んじる修験道では、山に入って苦行を重ねながら踏破することを「奥駈」あるいは「峯入」と称して最も重視するが、大峯はその舞台である。

吉野・大峯

大峯奥駈道

画像:大峯奥駈道

吉野・大峯と熊野三山を結ぶ修験者の修行の道で、標高千数百メートルの山々の主稜線を踏破するように拓かれ、随所に行場が設けられている。
修験道の祖とされる役行者が拓いたとされ、道の途中には靡と呼ばれる行場が75ヵ所設けられている。

大峯奥駈道

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