世界遺産を学ぶLearn the World Heritage
和歌山県世界遺産センター主催 平成30年度 第3回 世界遺産セミナー
「天野と西行」
講師:下西 忠(しもにし ただし)氏(高野山大学教授)
開催日時 | 平成30年9月2日(日) 13:00~15:00 |
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会場 | 丹生都比売神社 拝殿(伊都郡かつらぎ町上天野230) |
参加費 | 無料(定員:約40名程度) |
現在、世界遺産及び関連文化財の保全に関しては、様々な問題点が指摘されています。県世界遺産センターとしても、登録資産の「良好な保全」および「適切な活用」が円滑に進むよう、平成19年度より、「世界遺産セミナー」を開催してきました。
こうした中、今回は、高野山大学教授 下西 忠 氏を講師に招き、「天野と西行」と題して、セミナーを開催いたします。
講演要旨
西行は、亡き待賢門院(たいけんもんいん)の女房たちと交流があった。その一人に中納言局(ちゅうなごんのつぼね)がいる。局は小倉の庵を捨てて、高野の麓の天野に生活していた。そもそも天野は「遁世門(とんせいもん)の比丘尼(びくに)など住むところ」と無住(むじゅう)『雑談集(ぞうだんしゅう)』にあるように尼の出家遁世の場所であった。
あるとき天野に局の仲間の帥局(そちのつぼね)が訪れ、帰途粉河へ行くことになった。その時西行が、高野から下山して出会い、粉河などを案内した歌群(かぐん)が西行の家集(いえのしゅう)『山家集(さんかしゅう)』にある。西行30歳なかば頃のことかと思われる。それらの歌群を通して西行と天野の関わりを考えてみたい。
講師プロフィール
1951年大阪市生まれ。高野山大学教授。同大学前図書館長。研究分野は中世の仏教文学。
著書に『ご詠歌でめぐる四国八十八か所』明石書店、『仏教と差別』(共著)明石書店、『高野文学夜話』(共著)セルバ出版、論文に「国語教材と文学研究-古文入門教材(児のそら寝)」、「平忠盛歌の一考察」など多数。
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